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「中野二郎とマンドリン」が話題を呼んだマンドリン研究家・工藤哲郎氏による集大成ともいえる大作が完成。
―著者によるコメント―
中野二郎は拙作「中野二郎とマンドリン」の中で次のように語っています。「幾百幾千のマンドリン愛好家は在っても、弾くことのみの楽しみに終始して、 汲めども尽きぬ歴史には関心なく、 肝心の楽譜すら余り欲しがらないという実体が崩れない限り、(マンドリン界は)砂上の楼閣に了るのではないかとの危惧が拭い切れない」
この中野二郎のマンドリン音楽に対する歴史観の遺志を継いで、 私はこの50年間マンドリンの歴史研究に打ち込んでまいりました。
その成果の一つが中野二郎の音楽活動についての考え方、思いとその足跡などの記録による個人史が拙作 「中野二郎とマンドリン」であります。
今回の著作「マンドリンの原点」 も中野二郎の歴史観の遺志を継いで執筆したマンドリンの歴史書で、中野二郎という個人から視野を広げ中野二郎を取り巻く日本のマンドリン界、その源流である欧米のマンドリン界1000年の歩みを纏めた我が国初の本格的 マンドリンの歴史書であり、私の50年の歴史研究の集大成といえるものです。
楽器マンドリンの歴史を初めとして、 演奏家、作曲家とその作品などジャンル別の歴史を中世、ルネサンス、 バロック、 古典派、ロマン派まで時系列に沿って整理、 我が国にマンドリンが導入された後のマンドリン界の発達についても同様に明治、大正、昭和、 現代と順次整理、分析したものです。
ヴァイオリンの名器の作者と知られるストラディヴァリが1680 年に製作したマンドリンの写真など歴史的に価値のある楽器の写真を含む、全600ページからなる大作です。